暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

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2015年10月

脳の味方

いま、うまい柿が出盛り!

柿は栄養豊富な果物です。

ビタミンCがいっぱい!

ビタミンAに変換されるカロテンやビタミンB群、ビタミンE、カリウム、カテキン、ポリフェノールもバランスよく含まれています。

甘柿1個に含まれるブドウ糖の量は、脳が1日に必要とする量の約5分の1。脳を約5時間、活発に働かせることができます。

柿は脳の強い味方です。

柿くはばや鬼の泣く詩を作らばや  正岡子規

鬼も笑う一句、ご紹介。

首相官邸『新着情報』

「安倍総理のメッセージ 10月16日(金)投稿

食欲の秋です。奈良の柿をいただきました。ほっとする甘さに癒されました。このおいしい柿の輸出に取り組んでいただき、海外の方にも召し上がっていただきたいと思います。

「柿食えば さらに良くなる 奈良のまち」


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入院患者の「廃用症候群」改善


人間の身体は、「動かないこと」「動かさないこと」で全体的に弱ってしまう。


ちょっとした病気や手術で2~3日、寝ていただけでも、起きて歩くと足がふらつくのは、だれもが経験したことがあるだろう。


「臥床安静」を1週間とると、正常者でも筋力が20%低下する。


筋肉ばかりでなく、骨も弱る。


内臓など全身の機能も低下する。


このような「不活動」による身体機能の低下を、総称して「廃用症候群」という。


最も多くみられるのは、入院治療に伴う「安静臥床」によって発生する例である。


たとえば、肺炎や心不全といった直接的には運動障害をきたさない疾患で入院した場合であっても、入院後の安静によって筋肉量の減少や歩行機能の悪化がみられることがある。

そうした「入院治療」を原因とする廃用症候群は、HAD(Hospitalization-Associated
Disability。入院関連機能障害)と呼ばれる。


適切なリハビリを早期から施行することでその発生を予防することができる。


だが、日本ではこれまで「忘れられている院内合併症」とされ、積極的な対策はほとんど知られていなかった。

慈恵医大第三病院では2013年からHAD予防システム(HAD Prevention System。HPS)を導入、すぐれた成果を上げている。


同病院のこの取り組み「HPS」は、昨秋の「医療の質・安全学会学術集会」でベストプラクティス賞最優秀賞に選ばれた。


「医療の質・安全学会」の機関紙掲載の、同大学リハビリテーション医学講座(主任教授 安保雅博)の角田亘准教授の論文によると、このシステムは、


① 新しく患者が入院したら、各科主治医がHAD発生の危険性を検討し、リハビリ科に報告する、

② HAD発生の危険性が高いと判定された患者を、リハビリ科医師が診察、リハビリ開始の指示を出す、

③ HADの発生予防目的でのリハビリを、リハビリ科療法士が迅速に開始する、

─という三つのステップから構成されている。


結果、HADの発生頻度が低くなり、入院期間も短縮された。


治療後の自宅への退院率も高くなり、病院から施設に送る患者数が減少した。


病院全体の"入院医療の質"が、さらに向上した。


同病院の「HPS」にならって早速、実践した愛媛大学医学部附属病院では、大きな成果がみられ、病院全体における医療の質が向上したという。


腰みがき!

腰みがき10カ条

近年の研究で、腰痛の大半を占める非特異的腰痛(慢性腰痛症)は、体幹筋(背骨を支える筋肉)の機能不全によることがわかりました。


現代生活には体幹筋を甘やかし、腰部の負担を増大させる環境要因があふれています。


体幹筋の機能を回復する最良の方法は、能動的治療法(運動療法)です。


運動療法は、「患者が自分自身の体を使い、能動的に行う運動によって、障害を改善し、さらに機能を上げる治療手段」と定義されています。


平たく一言でいえば、体を動かして腰痛を治そうというわけです。


例えば、車を使わず歩いて買い物に行く、デスクワークの途中で席を立って大きな背伸びをするなどの生活行動も、広い意味での運動療法です。


それを意識的に行うために、日本整形外科学会が作成したのが「腰みがき10カ条」。


毎日の「歯みがき」と同じように、腰のケア(姿勢と運動)を生活の中に習慣づけて、腰痛を防ぎ・治そうという勧めです。


①背筋を伸ばす。

②おなかに力を入れる(立ち姿勢のとき)。③お尻をすぼめる(同)。

④ひざを軽く曲げる(同)。

⑤椅子には深く腰かけ、机に近づく。

⑥ひざを曲げて寝る。

⑦うつぶせで寝ない。

⑧ひざを曲げて荷物を持ち上げる。

⑨急に体をひねらない。

⑩毎日かかさず運動を。


─今日から早速どうぞ!


腰が痛い!

 年をとるにつれて起こってくる体の故障でいちばん多いのが、腰痛です。

厚生労働省の国民生活基礎調査の有訴率(自覚症状を訴える人の割合)を見ても、男性では1位、女性では肩こりに次ぐ2位が、腰痛です。

 腰痛の背後には、骨に転移したがん、化膿性脊椎炎などの感染症、圧迫骨折などが隠れていることがあります。

 しかし、そうした原因を特定できる「特異的腰痛」は、腰痛全体の15%以下です。

 整形外科医が日常的に診ている(つまり多くの人が訴える)腰痛の85%以上は、原因がよくわからない「非特異的腰痛」です。

 ぎっくり腰のような「急性腰痛症」に対して、いつからともなく始まって長く続く腰痛を「慢性腰痛症」といいますが、非特異的腰痛とほぼ同じです。

 非特異的腰痛の治療は、手術をしない「保存療法」が原則で、薬物療法と理学療法に分かれます。

 薬物療法には、消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬などが用いられます。

 物理療法には、腰を温めるホットパック、弱い電流の刺激、超音波の温熱、レーザー光の照射などで、痛みや炎症をやわらげる方法などがあります。

 これまでの保存療法は、そうした受け身の治療=受動的治療法でしたが、近年注目されているのは、患者さん自身が行う能動的治療法の「腰みがき」です。

それについては、明日―。


秋山━登山心得


紅葉の季節。体力づくりやリフレッシュにもなる登山・トレッキング。

だが、山は、そこに立ち入るだけで脱水しやすい環境。秋の登山ならではの危険も潜んでいる。

山での環境リスクやその予防について、教えて!「かくれ脱水」委員会が、

同委員会の委員で国際山岳医の大城和恵医師(心臓血管センター北海道大野病院・付属駅前クリニック)と、

西村和隆・北海道警察山岳遭難救助隊の救助対策官のアドバイスをもとに、

「秋の登山を安全に楽しむための10ヵ条」を発表した。


秋の登山のリスク

「秋といっても登山では、汗をよくかきますし、高度が上がると、ハーハーと大きな呼吸になりやすいです。

吐いた息からも水分が逃げますので、脱水になりやすいといえます。

寒いと利尿作用も働き、山で活動することは季節に関わらず、脱水になりやすい環境。

脱水状態になると、心筋梗塞などを発症するリスクが高まります」

―と、大城医師。

「私たちが主に活動する北海道の山を例にすると、水場が限られた山が多いんです。

手つかずの自然の山が多い北海道では、山小屋があっても水を売っているわけではありません。お金を持っていてもしょうがない。

北海道に限らず、事前に登山予定の山のどこで水を手に入れられるか調べておかないと危険です。

秋の山登りでは、日没時間が早くなるので、水の確保は時間に余裕を持って行いましょう」


西村救助対策官の警告。

「山は、一回行ったときこうだったから次も大丈夫だということはありません。毎回、環境が違うということもあります。

山に登るさいは、もし、こうなったら、という最悪のケースも考えて準備をしていくというのも必要です」

「秋の山では道迷いがいちばん多く、紅葉の時期、紅葉を楽しみながら写真を撮ったりして歩くのは心地よいのですが、樹林帯の葉が落ちて、登山道を覆い尽くしてしまい、ルートを見失ってしまうということがあります。すると、急斜面に近づき、滑落してしまう事故も起こります。

もうひとつは、夏に比べて日没時間が早くなるため、何かアクシデントが起こったり、疲れてしまって行動が遅くなったりすると日没後に下山することになり、ヘッドライトのような照明器具を持っていない登山者は、周囲が暗くて登山道を見失い、その場から動けなくなって遭難してしまうということがあります。

天候や体調を鑑みて、途中で無理をしないで、最後まで山頂を目指すのではなく引き返すということも、選択肢としてもってほしい」


山での脱水サイン

水分補給についての大城医師のアドバイス。

「まず水分は登る前にしっかり摂っておくこと。

それから、朝1回おしっこをして、登る前にもう1回おしっこが出れば、カラダに水分が循環している。それがカラダの出発準備が整ったということです。

そのためには、朝最低500mlは飲まないといけません。

少し塩分を含んだものを飲んだほうがカラダに水分を貯めておく作用があるのでお勧めします」

「多くの人の登山スタイルは、だいたい25~30分歩いて5分休むか、50分~1時間歩いて10分休むか、というケースが多い。

登山中の水分補給は、それに合わせて、登りだしてからは30分ごとに200mlくらいずつ飲むようにしてください。

登山は激しい運動ですから、汗や呼気で水分を失います。

登り終わってからも水分を摂ることもたいせつです」

「山での脱水サインは少し見つけみつけにくいかもしれません。

のどの渇きはすぐにはやってこないし、疲労や寝不足の症状と同じように感じます。

私は、おしっこの回数がわかりやすいと思います。

普段、2~3時間に1度くらいはトイレに行くでしょう。山の中でも同じことです。

いつもと違うようなら脱水なのです。

水を飲んでもおしっこが出ないのは、摂取量が足りないということてす。

おしっこがいつもと同じペースで出ていなければ、水分が足りないと覚えてください。

女性にはトイレをガマンするために水分を控えてしまう人が多いようです。

夏場だと、それが山での熱中症の原因になっています。

登山のリーダーが、水分補給の時間を決めてきちんと水分を摂らせないといけません。

水分補給を怠ると当然脱水のリスクが増します。

体調不良の原因になります」


ウェアや食事


「ウェアは、外側は防水防風。ちょっと湿度が抜けるようなゴアテックス素材のようなものがいい。

中に着るものは、薄いものを重ねる着方がいちばんいいのですが、肌と接する衣類は汗を吸い取って乾かしてくれる素材のもの。

外に向かって保温性のあるものを纏うようにして、機能を使い分けて使うのがいいです」

「食事は、行動するためのカロリーであり、体温をつくるエネルギーなので、こまめにとりながら登ります。

山では、12時だから昼食というのではなく、随時適切にエネルギーや水分を補給していく<行動食>という考えが必要です」(大城さん)

「一般的には、軽くてコンパクトで栄養価が高いものがいいでしょうが、私は、個人差はあると思いますが、自分が食べたいものを持っていくのがいちばんいいと思います。

カラダにいいといわれてもノドを通らないようではいけません。

食が進まないものより、これを山で食べたいと思うものを選んで欲しい」(西村さん)


山を甘く見るなかれ


「事故を起こしたくて起こす人はいないでしょうが、遭難した方の例を見ますと、自分の体力や技術に合った山を選んで登っていただくのが、なによりもまず大切であることがわかります。

自分の体力以上のものを求めて、登山という長時間の運動をしてしまうと、体調不良を引き起こすことがありますし、下山中に疲労が蓄積してしまい脚の踏ん張りが効かなくなって転倒し、ケガをしてしまうことも多いようです。

また、地図やコンパス、GPSなどを持って登ったほうがいいです。

秋の登山を楽しむために、装備も確認して欲しいですね」(西村さん)。

「私も、まず第一に体力に見合った登山を―と言いたい。

山は体力、それも脚の筋力がないと登れません。

山の登りはゆっくりだと登れますが、下りは筋力がないと絶対に無理で、そこでケガをする人が多いのです。

登山をする人は、普段から階段の上り下りをするなどして、勾配で体重をかけるようなトレーニングをしないと登山向きの筋力はつきません。

筋力を鍛えていない人は、まず低い山からはじめて、下山のときに自分の筋力を確かめることです。

そして下山の道をなるべく緩やかな道を選ぶということも必要です」(大城さん)。


【秋の登山を楽しむための10ヵ条】

1  普段からの筋力アップと、自分の体力に見合ったルート設定

2  水分の確保(必要水分の携帯と水場の確認)

3 当日、登山前に500mlの水分補給(塩分の入ったもの)

4 朝、起きて1回、朝食後に1回のトイレが出発OKのサイン

5 30分ごとに200ml前後の水分摂取

6 昼食時間などを決めず、こまめな行動食を

7  トイレタイムは平常のリズムで

8 日照時間を考えたヘッドライトや、ルート確認の地図など装備の携行

9 体温保護と汗対策を考えたウェアの着用

10 下山しても水分補給


秋の思い

秋が来ている。

暑い、暑いと、くる日もくる日も言い暮らしていたのは、つい昨日のことのようだが、いつの間にか秋が来ている。

ある朝、目覚めぎわの寝床のなかで、ふと、秋の気配を感じる。

起きてみると、空の色も山の形も、庭先の小さな景色さえも、なるほど、秋である。

だから、秋はある朝、ふいにやって来たように思いがちだが、そうではない。

秋は、人の気付かぬもっと前からすでに来ていたのだ。

兼好法師が『徒然草』に書いている。

「春暮れて後、夏になり、夏果てて、秋の来るにはあらず。

 ───略───

木の葉のおつるも、まず落て芽ぐむにはあらず。


下よりきざしつはるに(新芽がはらみ、その勢いに)堪ずして落つるなり」


「生・老・病・死の移り来る事、またこれに過たり。


 四季はなほ定まれるついであり。


 死期はついでをまたず。


 死は前よりしも来らず、かねて後に迫れり。


 人皆死ある事を知りて、まつこと、しかも急ならざるに、覚えずして来る」


 ──ああ、まことにさもあろうと、秋の朝、寝起きのあごをなでつつ思うのだ...。


笑いと心臓病

「よく笑う人は心臓病になりにくい!」

9月20日、横浜市で開かれた第63回日本心臓病学会学術集会の市民公開講座「笑いと心臓病」での、榊原記念病院の循環器内科医師で日本笑い学会会員でもある住吉徹哉先生のお話を紹介します。

笑うことで病気を予防したり、治療効果があることが知られています。

それは、ストレスが病気を作るといわれ、そのストレスが身体にもたらす悪い作用を笑いによって防ぐことができる可能性があるからです。

ストレスは大脳の前頭葉などに働いて、視床下部から下垂体を介して副腎皮質ホルモンであるコルチゾールを分泌させます。

またナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性を抑制して、免疫力を下げます。

さらに自律神経系に働いて交感神経を緊張させ、アドレナリンなどの分泌により血圧や心拍数を上げます。

このストレスによる悪循環の経路は、笑うことによってブロックされるといわれております(笑いの脳内リセット理論)。

笑い、すなわちポジティブな感情が心臓病に効果があるという可能性を示唆した論文もあります。

 カナダでは、1700人余りを対象に、ポジティブな感情を持っている人と、そうでない人で心筋梗塞・狭心症の発症率を調査したところ、前者で発症率が下がり、後者で上がるという結果が出ました。

 また、日本でも3万8000人を12年間追跡調査し、

「あなたは生活をエンジョイしていますか」という質問に対し、

「していない」「しっかりしている」「どちらともいえない」という回答によって、

心臓病罹患率、死亡率を調べた結果、「していない」と答えた人で高いことがわかりました。

 アメリカの学会報告では、1日30分陽気に笑えば心筋梗塞の患者さんの薬の量が減らせる可能性があるという発表もされています。

住吉先生は患者さんに、薬の処方箋と一緒に「笑方箋」を渡しているそうです。

そこには「1日5回、1分以上笑うこと」と書かれています。

その効果は、心臓病のみならず、さまざまな心身の病気を改善し、ヒューマン・リレーションに役立ち、副作用はたった一つ、「笑い過ぎるとお腹が痛くなること」です。



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