暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

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2012年8月

もっと野菜を!

 コノカワウソノカワ ホントノカワウソノカワ。

 昔。

 カワウソの皮は高価で貴重だった。

 ニセモノも多かった。

 で。

 このカワウソの皮 ほんとのカワウソの皮。

 この皮 ウソの皮 ほんとの皮 ウソの皮。

 どちらとも読める文句で客を惑わせた。

 ニホンカワウソ絶滅の記事を読んで、昔聞いた笑い話を思い出したのは、何日前だったか。

 あまりの暑さに話題にしそびれた。

 そして八月が終る。

 炎暑は変わらず続いている。

 おかしな夏だ。

 無学珍芸通信社御中。

 おれはまだ怒っているぞ。

 いずれ化けの皮、引っ剥がしてやろう。

 さて。

 きょう8月31日は「野菜の日」だ。

 むろん、八=ヤ 三=サ 一=イ の語呂合わせだ。

 野菜が体によいのはだれでも知っている。

 いくら食べても太らない唯一の食物だ。

 あ、イモ類は別ですよ。

 あれは食べ過ぎると太ります。

 イモによる肥満と、肉による肥満とでは、脂肪の質が違うと、生活習慣病の専門医から聞いたことがある。

 タマネギをはじめ個々の野菜の食効については、これまでいろいろ述べてきた。

 では、野菜を食べないとどうなるか。

 野菜嫌いの人がなりやすい病気は、脚気、貧血、動脈硬化、高血圧、脂質異常症、糖尿病、大腸がん、骨粗鬆症、加齢黄斑変性症、白内障、便秘、肌荒れ、風邪、インフルエンザ......キリがない。

 さまざまなビタミン、ミネラル、食物繊維などが欠乏するからだ。

 厚生労働省の食生活指針が示す野菜摂取量は1日350グラム以上だが、野菜嫌いでなくても、それだけ食べるのは、なかなかホネだ。

 日本人の野菜摂取量の平均値は290グラムだ。

 これを手っ取り早く補うには青汁がいちばんだ。

 数多い製品中、マルヤマの一押しは、「良菜六選 有機青汁」である。

 それがいかに優れているかについては、以前の当ブログで詳述した。

 当家ではこれを豆乳に溶かして飲んでいる。

 体感できる効果の一つは快便だ。

 飲んでみれば、それがホントであること、すぐわかってもらえるだろう。

「百聞は一飲にしかず」。


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血管内治療

 腎動脈狭窄(きょうさく)症は初期には自覚症状がない。

 放置すると、慢性腎臓病(CKD)や腎不全へ進行する。

 人工透析の原因疾患は、糸球体腎炎31%、糖尿病23%、腎動脈狭窄症12%、腎臓がん12%......の順だ。

 心不全による入院患者の約35%に腎動脈狭窄が認められたとの報告もある。「腎動脈狭窄症の意外な落とし穴は、狭心症、心不全です」と中村正人・東邦大学医療センター教授(循環器内科)。

 腎動脈狭窄症の最も効果的な治療法は「血管内治療」だ。

 足の付け根や腕の血管から腎臓までカテーテル(細い管)を通し、カテーテルの先端に取り付けた風船をふくらませて、狭くなった血管を押し広げ、ステント(金属の筒)を血管内に置いてくる治療法だ。

 腎機能の改善はもとより、治療前に心拡大や肺うっ血などが認められた症例では、それらも改善される。

 だが、正しい診断が得られず治療の適期を逸している症例が少なくない。

「腎動脈狭窄症は、まず疑うことが大切です」と中村教授は話した。


高血圧と腎臓

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、高血圧の推定患者数は3970万人。日本人の3人に1人が高血圧だ。

 高血圧は痛くもないし、かゆくもない。

 飯がまずくなることもない。だがほっておくと、怖い。

 脳や心臓や腎臓などの血管がじわじわ傷み、脳卒中、心筋梗塞を引き起こし、腎臓の働きが落ちてくる。

 高血圧は、遺伝的素因に塩分の取り過ぎや運動不足が加わって起こるものが多く、生活習慣病の一種とされているが、近年、「腎動脈狭窄(きょうさく)症」という腎臓の血管が狭くなる病気が高血圧の原因になることがわかった。

 その頻度は高血圧症例の5%弱だが、リスクの高い高血圧症例では10~40%(推定250万人)を占める。

 腎動脈狭窄症は、動脈硬化によって起こるが、以前は確実な検査方法がなく、症状が現れないタイプも多いため、発見が難しい病気だった。

「診断の第一歩は、降圧治療がなかなか奏功しないとか、腎機能の低下というような場合、腎動脈狭窄症を疑うことです」と、プレスセミナーで専門医は話した。

 腎動脈狭窄症

 ①55歳を過ぎてから高血圧症になった。

 ②高血圧の薬を3剤以上服用しているのに改善しない。

 ③高血圧の薬を飲み始めたら腎臓が少し悪くなった。

 ④血液検査で腎臓の働きが悪くなっている(クレアチニン値が上昇)と言われた。

 ⑤心臓、首、足いずれかの動脈が狭いと言われたことがある。

 ⑥腎臓のサイズが左右で異なる(片方の腎臓が小さくなった)と言われた。

 ⑦腹部の血管に雑音があると言われた。

 ⑧原因がはっきりしない心不全(急性左心不全)で入院したことがある。

 以上のうち一つでも当てはまる人は、腎臓の血管が狭くなった「腎動脈狭窄(きょうさく)症」が疑われる。なるべく早く専門医(循環器内科など)を受診しよう。

 腎動脈狭窄症の検査は、腎動脈が狭くなってないか、左右の腎臓の大きさに差がないかを、超音波検査、CT(コンピューター断層撮影法)、MRI(磁気共鳴映像法)などで調べる。

 確定診断として血管造影検査(腎臓の血管の中にカテーテルを通して、血管の状態を直接調べる検査)が行われることもある。


腹七分目の検証(2)

 ネズミの実験

 少食が長寿に通じるのは昔から知られていた。

 このことを最初に実験的に確かめた人は、米コーネル大のクライド・J・マッケイだ。

 ラット(シロネズミ)を満腹群と40%制限食群の2群に分けて、生存年数を比べた。

 制限食群のほうが1.5~2倍長く生きた。

 1930年代初めのことだ。

 以後もラットやマウス(ハツカネズミ)、ショウジョウバエなどでの研究実験が盛んに行われ、ほとんどの例でカロリー制限群の長生きが確認されている。

 実験動物の寿命は、飼育条件によってずいぶん変わるが、伝染病にかからない衛生的環境で普通に飼育したラットの平均的寿命は27~30カ月とされる。

 ある実験では、自由摂食群のラットは20カ月目ごろから死にはじめ、32カ月目(965日目)までにはすべて死んだ。

 一方、カロリー制限群のラットはみな一様に長生きし、最長寿命は1320日に達した。

 これをヒトの寿命に置き換えると、自由摂食群の最長寿命は60歳、カロリー制限群のそれは78歳になるそうだ。

 ネズミ実験批判

 低カロリー食のラットやマウスなどの寿命が、大幅に延びる事実は、マッケイ以後の多くの実験で証明されている。

 が、これに対する批判も少なくない。

 要約すると次のようなことになる。

 低カロリーだと免疫力が弱くなり、感染症にかかりやすく、死亡率が高くなる。

 その心配のない衛生的な飼育環境下でのネズミの長生きは、単に低カロリーのためだけとはいえない。

 また、運動が制限されたケージの中で低カロリーのネズミが長生きするのは当然で、自然環境ではそうはいかない。

 よく食べてよく動くほうが、もっと長生きするのではないか。

 実際、適度の運動をさせた高脂肪高たんぱく食のネズミがいちばん長生きしたという実験もある。

 この実験で最も短命だったのは、過食+運動不足群と低栄養+運動不足群の2群だった。

 実際、昔の日本人の食生活(栄養不足)と寿命のことを考え合わせると、あまり極端なカロリー制限は逆効果だ。

 極端な少食、偏食は過食よりもっと危険だ。

 低カロリー食の効果をサルの実験で確かめた米ウィスコンシン大チームのリーダーも、

「老化を遅くするのは、栄養不良にならない程度のカロリー制限だ」と言っている。

 元気に長生きするには、摂取カロリーを抑えつつ、体に必要な栄養素は、しっかり補給する食事を続けることだ。

 なお、この問題については、当ブログの過去の記事「長寿サプリ」(2011年8月)と「長寿と肉食」(2011年12月)でも言及した)。


腹七分目の検証(1)

 サルの実験

「100歳までボケない101の方法」「100歳までボケない! 太らない! 朝のジュース&スープ」「100歳までボケない手指体操」などなど「100歳本」の元祖、白澤卓二・順天堂大教授の話を聞いた。(雑誌『壮快』2012年7月号「名医に聞く」)

 そのとき教授が、「健康・長寿」のための最も肝要な心得として強調したのは、少食(腹七分目)による適正体重の維持だった。

 以下、そのQ&Aの一部を引用する。

 肥満は、やはりいけませんか?

 白澤 肥満がさまざまな生活習慣病の元凶で、健康長寿の大敵であることは、医学の常識です。

 一例を挙げると、2009年に米ウィスコンシン大学のチームが発表した実験データがあります。

 アカゲザル76匹(8~14歳)を、二つの群に分けて、A群には好きなだけエサを与え、B群はカロリーを約30%へらしたエサで、20年間、飼育しました。

 結果、A群は38匹中14匹(37%)が糖尿病、がん、心疾患、脳委縮などで死にましたが、B群は5匹(13%)だけでした。

 アカゲザルの平均寿命は約27年、最長寿命は約40年なので、最終的な結果はまだ出ていませんが、あるいはB群では最長寿命の延長もみられるかもしれません。

 論文は「低カロリー食が加齢性の病気をへらし、老化を遅らせることが確かめられた」と結論づけています。

 腹七分目の効果が証明されたわけですね。

 白澤 論文が掲載された『サイエンス』誌のカラー写真を見て驚いたのは、老け方の違いです。

 自由摂取のA群は毛が抜けたぶよぶよの年寄り顔で、カロリー制限のB群は毛のつやもよくきりっと締まった壮年顔でした。

 食べ過ぎは生活習慣病のもとになり、寿命を縮めるだけではなく、当然のことながら若さも奪うのです。(以上、引用、終わり)

 このアカゲザルの実験は、去年6月、NHKスペシャル「あなたの寿命は延ばせる 発見!長寿遺伝子」でも紹介されて、ひとしきり大きな話題になった。

 聖路加国際病院の日野原重明先生は、この実験を「霊長類では初めてのこと」としている(朝日新聞2009年8月1日)が、それは先生の"誤信"ではないかと思う。

 米国立加齢研究所のグループが、同様の実験・研究を、2002年8月上旬の『サイエンス』に発表しているからだ。

 グループは、やはりアカゲザル60匹を30匹ずつに分けて、一方には腹いっぱい食べさせ、他方は腹七分目で飼育した。

 15年後、腹七分目群は腹いっぱい群に比べて、死亡率が半分に抑えられた。

 この低カロリー食群のサルには、

「体温が低い、血中インスリン濃度が低い、DHEA-Sの減少速度が遅い」という三つの特徴が認められた。

 DHEA-Sとは、副腎から分泌される男性ホルモン作用をもつステロイドで、加齢とともに減少する。

 同研究所は、700人以上の健康な男性対象の調査でも、長生きする人にはこの三つの特徴が認められたと発表している。

 ただし、この人たちが少食かどうかはよくわかっていない。(この話、明日につづく)


舌の汚れ

 口臭の最大原因は、舌の表面にたまった白っぽい、または淡黄色の汚れ=舌苔(ぜったい)だ。

 この舌の汚れに何らかの対処をしているか? という質問に「していない」と答えた人が58%、過半数を占めた。

 一方「ほとんど毎日している」人は、20代では22%、30代以上では15%に過ぎない。

 では、その人たちがどんな方法を行っているかといえば、

 「歯みがきのついでに歯ブラシでこする」がトップで34%、「うがい」10%、「お茶や水を飲む」9%と続き、

 最も適切な「専用の舌ブラシを用いる」は8%、「舌ケア・口中ケアのタブレットを食べる」はわずか3%。

 20代~50代の男女対象の、江崎グリコ調査の結果だ。

 うがいやお茶の舌苔除去効果はあまり高くない。

 歯ブラシで舌の表面をこするのは、効果的ではあるが、強くこすり過ぎるとデリケートな舌を傷つけるおそれがある。

 舌苔は、食物と舌との摩擦や唾液の分泌でもある程度は除去される。

 が、舌の汚れを取るために「よくかんで食べる」人は1%そこそこだった。


 朝の舌みがき

 口臭予防には、舌の汚れ=舌苔の除去が有効だ。

 歯みがきのついでに歯ブラシで舌をこする「舌みがき」でも効果はあるが、硬いブラシの毛で舌の表面を傷つけるおそれがある。

 専用の舌ブラシを用いるのが、望ましい。

 ①鏡に向かい、舌をできるだけ前に突き出し、舌の奥にブラシを当てる②奥から先へ1~2回、舌の表面をこする③ブラシについた汚れを水で洗い落とす。

 この①~③を数回繰り返すと舌苔はきれいに落ちる。

 また、舌苔は、食事による摩擦や唾液の分泌でもある程度は除去できる。

 舌・口中ケアのタブレットを、舌の上で転がすように食べることも効果的──と、八重垣健・日本歯科大教授編「臨床家のための口臭治療のガイドライン」(クインテッセンス出版)にはある。

 夏は食欲が減退し、朝食を抜いたり、飲み物だけですませる人が多い。

 舌みがきができていないうえにそれでは一層、口臭が生じやすい。

 さわやかな息を保つために朝食をしっかりかんで食べ、舌ブラシによる「朝の舌みがき」を──。


口臭調査

 口臭は胃などの内臓の病気や歯周病でも生じるが、健康な人では舌に付着する汚れ=舌苔(ぜったい)が原因の大半を占める。

 舌苔は、食べかすや口内のはがれ落ちた粘膜が舌にたまったもの。

 唾液(だえき)分泌が少なくなる睡眠時にたまりやすい。

 だから口臭は起床時に最も強くなる。

 全国の20代~50代の男女800人に、江崎グリコが行ったインターネット調査によると、

 口臭を「とても気にしている」人は17%(20代女性では27%)、

「まあ気にしている」44%、

「いくらか気にしている」30%──トータル91%。

 口臭が気になるときは(複数回答)「起床時」74%、

「においの強い食品を食べたとき」61%、

「食後」44%、「胃の調子が悪いとき」37%、

「緊張したとき」23%......と起床時がトップ。

 なのに、自分の口臭の最大の原因だと思うのは「歯垢(しこう)」と「歯周病」がそれぞれ14%、

「においの強い食品」が13%で、「舌の汚れ」と答えた人は9%だけだ。

 口臭はすごく気になるのに、その一番の原因を知らない人がとても多かった。


色の効果

 ずいぶん以前の話──。

 忠犬ハチ公をモデルにした米映画「ハチ」を見ていたら、カラーの画面がときどきモノトーンに変わった。

 犬の目には外界はそんなふうに映るらしい。

 哺乳類で色を見ることができるのは人間だけだ。

 猿は色は感じるが、人間のように見ることはできない。

 闘牛の牛もわずかに赤を感じるだけ。

 犬や猫は白と黒──つまり明暗を区別する感覚しかない。

 人間も生まれたては明るさしか感じない。

 6カ月から色を感じ始めて、2歳ごろ色の感覚が完全になる。

 人は、色によって感覚や気持ちが変わる。

 「タグチ12色相の心理的効果」には、

 黄色は「光明、希望」、

 黄緑は「暖かく包む、若さ、慰安」、

 緑は「平和、安息」、

 青緑は「冷淡、理知」、

 青は「冷静、冷徹、深遠」、

 オレンジは「活力、元気」、

 赤は「情熱、力」......などとある。

 色彩心理研究家の末永蒼生さんが、テーブルクロスと照明を変えて行った会食実験では、

 赤のテーブルクロスと照明で食べた人は食欲が進み、

 黄色は会話がはずんだが、

 青は食欲も会話もいまひとつだった。

 「元気になれる色は、赤やオレンジ、黄色」だそうだ。


魔女の一突き

 4年に1度の全世界的大運動会をテレビ観戦していて、ぎっくり腰を起こした人がいる。

 どこの何という人かと聞かれても困るが、世間は広いのだ。

 そんな人の一人や二人いてもおかしくはないだろう。

 何かに意識が集中し筋肉が固まっているとき、不用意に体をひねると腰がギクッといくのは、よくあることだ。

 このぎっくり腰、ドイツ人は「ヘキセンシュス(魔女の一突き)」と呼ぶそうだ。

 腰の筋肉の"筋違い"だ。

 似て非なる一突きが、椎間板ヘルニア。

 背骨の椎骨と椎骨の間にはさまってクッションの役目をしている椎間板の外膜が破れて、内部の髄核というゼリー状の物質がはみ出し、神経を圧迫するために起こる。

 椎間板の後ろにある小関節がはずれかかったときや、そのさらに後ろにある棘突起(きょくとっき)の間の靱帯(じんたい)が切れかけたときにも、ほとんど同じような急性の腰痛発作が起こる。

 ぎっくり腰に襲われたときの対応は、できるだけ腰に負担をかけないように安静にしていること。

「死んだつもりで寝ていなさい」と専門医は言っている。

 多くの場合、3日も寝ていれば起きて動けるくらいには回復する。

 病院に行くのはそれからでもよい。

 ただし、足がしびれてきたり、小便が出にくくなったら、すぐさま救急車を呼ぼう。

 寝る姿勢は、横向きにエビのように背中を丸めて、またやひざも曲げる。

 その姿勢だと、全身の筋肉が緩められ、背骨にかかる負担が最も軽くなる。

 反対に、うつ伏せ寝と、仰向けに足を伸ばして寝るのは、背骨を圧迫する。

 仰向けに寝たかったら、ひざを立ててももの下に座布団を二つ折にして入れ、上体を布団などにもたせかけるようにする。

 とにかく、痛みが少しでも軽くなる、楽な姿勢をすればよい。

 そして最初の1~2日は痛いところを冷やし、3日目ぐらいからは温める。

 これもそのとき自分がいちばん気持ちのいいことをやればよい。

 ちなみに、腰の負担は、寝る、立つ、座る(腰かける)の順に大きくなる。

 あぐらは腰にとって最悪の姿勢だ。


赤の効果

 いやあ、すごかったなあ!

 五輪メダリストたちの凱旋パレード。

 銀座通りを徐行する真っ赤なオープンバスの車列、その上に立つ真っ赤なブレザーのメダリストたち!

 といっても、もちろん、ぐうたらじじいが、のこのこ現場に出かけたわけではない。

 連日、テレビに氾濫する画像を繰り返し見物した感想だが、あんなに鮮烈な赤い色彩の光景は初めて見た。

 思い出すのは、先年、

「赤色を身につけた男性は(女性の目に)より魅力的に見える」という米ロチェスター大などの研究チームの実験結果にちなみ、色彩学の権威、田口泖三郎博士に聞いた話だ。

 赤と紫は、地球上で一番あでやかな色だ。ほかのどんな色も、あでやかさでは赤と紫にはかなわない。

 紫の表に裏赤の着物を描いた最初の浮世絵師は鈴木春信だが、喜多川歌麿も、蚊帳の中から出てくる美女に、この色の着物を着せている。

 浮世絵や歌舞伎の衣装の色彩感覚、配色はじつに素晴らしい。現代色彩学に照らしてもピッタリだ。田口博士はそう話した。

 博士作成の「タグチ12色相の心理的効果」表を見ると、赤の感じは「情熱、血、力、残忍」で、治療効果は「貧血症」。

 紫の感じは「中性、高貴、優艶」とされている。

 川口順子元外相の「勝負服」が赤だったのも、むべなるかな。

 ちなみに、警察庁に頼まれて、警官の冬の制服の色と材質を決めた人が田口博士。

 モチーフは「警官の顔がりりしく見えるように......」だったそう。



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