暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

眼鏡定点配置法

スポンサードリンク

 除夜の鐘おれのことならほうっといて

 この酒もいつまで飲める除夜の鐘

 どちらも、洒脱(しゃだつ)な風格の芸で知られた俳優、中村伸郎さんの句だ。

 1991年、82歳であの世へ旅立たれた中村さんが生前、なにかに書かれた文章の中の、

「このごろのわれわれ夫婦は、老眼鏡を探し出すのに、二人がかりで一日をついやしているようなありさまです」という一節をいまも覚えている。

 当時、こちらもそろそろ老眼鏡世代に差しかかっていたので、印象深く、頭に残ったのだろう。

 確かに老眼鏡というものは、家の中でちょいちょい姿を隠したがる性質を有している。

 むろん責任はメガネにあるのではない。

 人間が置き忘れるのである。

 わかり切ったことだ。

 それに気づいたので、「眼鏡定点配置法」を実施することとした。

 ちょっと度が合わなくなったやつや、1個500円から3000円くらいの出来合いのものを、食卓、寝床の枕元(催眠読書用)、電話台、トイレ(ベン学読書に不可欠)、浴室(半身浴中、週刊誌を読む)などに定置して、ほかへは動かさないことにした。

 以来、トラブルの発生は激減したが、ときたま、最も必要度の高い仕事用のやつが行方不明になり、小さな家のなかを血眼で探し回ることがある。

 駄文製造中、なにかのことで眼鏡をかけたまま机を離れ、どこかでひょいと無意識に外して、そのまま置き去りにしてしまうのが原因のようだ。

 どうも、こればかりは防ぎようがなく、それだけに無事発見したときの、ヨロコビ、ウレシサ、といったらない。

 *

 さて、7月半ばに開店した当ブログ。

 写真も、絵も、ない。

 珍談、奇談も、ない。

 裏町の小さなめし屋の一品料理のような話をほそぼそと書き続けてきたが、どうにか大晦日を迎えることができた。

 こんな地味な字面のページを、どこのどなたかは存じ上げないが、毎日、しっかり読んでくださるかたもおられるようで、日々の励みになりました。

 心からお礼を申し上げます。

 *

 もう一度、さて──。

 この一年はじつに長くて重たかった。

 苦労は来年も続くだろうが、せいぜいがんばって生きようとおもう。

 何を言うか!

 新聞を見よ。

 死者1万5844人、行方不明3451人(30日、警察庁まとめ)。

 避難者33万4786人(東日本大震災復興対策本部・12月15日現在)。

 お前の苦労など、物の数ではない!

 ゼイタク言っちゃいけないよ。

 自分を叱りつけたい。

 どちらさまも、よいお年を! 

スポンサードリンク
TOPPAGE  TOP 
RSS2.0