暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

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医療機器

脳の血管のこぶ

 脳ドックで検査を受けたら、脳動脈瘤(りゅう)が見つかった。

 どうしたらいいか、悩んでいる。

 そんな話をよく聞く。

 脳動脈瘤は、脳の主要血管にできたこぶ。

 こぶが破れるのが、くも膜下出血。

 突然死(発症から24時間以内の病死)の約7%を占める。

 未破裂脳動脈瘤は、成人の5%程度にあるとされる。

 検査を受けると100人に5人は見つかる計算だ。

 見つかったこぶのすべてが破裂するわけではない。

 何事もなく天寿を全うする人のほうがずっと多い。

 だからといって、手放しの安心は禁物だ。

 安心なこぶと、要注意のこぶを、どうやって見分けたらよいか。

 日本脳神経外科学会が、未破裂脳動脈瘤を追跡調査した。

 2001年1月から04年4月までに3ミリ以上の脳動脈瘤が見つかった男女5720人を、最長8年間追った。

 患者の3分の2は女性で、平均年齢62.5歳。

 こぶの大きさは平均5.7ミリ。

 全体の破裂の割合は年間0.95%。

 3~4ミリは0.36%。

 5~6ミリは0.50%だった。

 これに対して、

 7~9ミリは1.69%。

 10~24ミリは4.37%。

 25ミリ以上は33.40%。

 ──と、7ミリを超えると、こぶが大きくなるほど破裂の危険も高まる。

 こぶができる場所や、こぶの形によっても、リスクに違いがあった。

 大脳の太い動脈をつないでいる「前・後交通動脈」にできたこぶが破裂するリスクは、大脳の中心を流れる「中大脳動脈」にできたこぶよりも約2倍高かった。

 いびつな形のこぶのリスクは、通常のこぶに比べて1.63倍だった。

 脳動脈瘤の破裂を予防する治療法は、開頭手術を行って、こぶの根元をクリップで挟む「クリッピング術」と、脚の付け根の動脈からカテーテル(細い管)を挿入し、こぶの中にコイル(極細のワイヤー)を詰める「コイル塞栓(そくせん)術」がある。

 しかし、こぶが大きかったり、こぶの入り口部分が広いワイドネック型脳動脈瘤は、クリッピングが難しかったり、詰めたコイルがはみ出てきたりした。

 そうした従来の治療法の難点を解決するのが、新しい治療機器「VRD(脳内血管再建機器)」だ。

 これをこぶの中に挿入・留置して血管を保持した上でコイルを詰めると、はみ出さない。治療困難な脳動脈瘤に対する新兵器だ。


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ポケットエコー

 波長100万~2000万ヘルツの超音波を当て、臓器や血管からの反射波(エコー)を、モニター画面に映し出す超音波診断装置。

 皆さまおなじみの検査法だ。

 X線と違って放射線を浴びる心配がない。

 臓器を動いている状態でとらえられる。

 診察室ですぐ使える。

 いまやこれなしでは医療は成り立たないとさえいわれている。

 だが往診には持って行けなかった。

「往診医の不安は、診断を手、目、勘に頼らざるを得ないこと。

 とりわけ腹部臓器は無言の臓器なので、重症度が分からない。

 しかし画像診断の〝目〟を持ち込むことができれば、問題はほとんど解決します」と、石田秀明・秋田赤十字病院内科部長。

 2010年10月、そのニーズを満たす超小型の超音波診断装置が登場した。

 縦135ミリ、横73ミリ、厚さ28ミリ。プローブ(体に当てるスキャン)、バッテリーを含めても重さ350㌘。

 ポケットにらくに入る。

 肝臓の血管がカラーで表示され、触診では分からなかった腹水が見え、小さい肝臓がんも胆石も見つかる。

 名称「VScan」。希望小売価格98万円。



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