暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

功成り名遂げた男の病気

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「小便を久しく忍べば、たちまち小便ふさがりて、通ぜざる病となる事あり。

 是を転脬(てんぷ)と云。又淋となる。(小便を長くがまんしていると、小便が出なくなることがある。尿閉という。また、尿量が少なく、排尿回数が増える)」

 貝原益軒『養生訓』巻第五にあるこの記述を、小児科の名医として知られた松田道雄氏は「尿路結石」の症状と解説している。

 一般論としてはそうなのだろうが、中高年男性に限っていえば、これは前立腺肥大症の症状にピッタリ、だ。

 益軒が『養生訓』を刊行したのは、死の前年の83歳のとき、著者自身の体験的述懐でもあったのではないか。

 前立腺肥大症は、男性特有の老化現象。

 還暦という年がチラチラ見え始めるころ、排尿の勢いが衰え、回数がふえ(たとえばゴルフのハーフがもたない)、夜も一度は起きなければならない、といったふうだったらまず前立腺肥大症とかんがえてよい。

 どうかすると(深酒、冷え、長時間の着座、睡眠薬や風邪薬などの副作用で)、1滴も出なくなることもある。

 軽症のうちは、交感神経の緊張を解き、尿道の圧迫をゆるめるα1ブロッカー(ハルナール、フリパス、アビショットなど)が第一選択薬として使われる。

 薬が効かなくなった場合の治療法はいくつかあるが、現在最も広く行われているのは、尿道から内視鏡を挿入して肥大した腺腫を削り取る「経尿道的前立腺切除術(TURP)」で、〝ゴールド・スタンダード〟といわれている。
 
 これを最初にアメリカから導入した元北里大学医学部泌尿器科小柴健教授によると、

「前立腺肥大症というのは、人生50年の時代にはなかった病気、つまり長生きしなきゃなれない、功成り名遂げた男の病気なんです。 
 
 実際、患者さんたちには、仕事の面でも性的な面でも、非常に活動的な人が多い。

 そんな印象が強い。だから前立腺肥大症になったからといってガッカリすることはありません。

 おれも男一匹、なるべき病気になったぞ、ぐらいの心意気でね、元気を出してほしいですね」
 
 しかし、元気を出して?手術を受けたのはいいが、どうも期待したほどの治療効果が得られず、相変わらず不如意をかこっているという話を聞くことも多い。

 医師の腕の格差もあるのだが、TURPという術式自体にも難点が二つばかりある。

 一つは腺腫の完全切除が難しいこと。

 もう一つは、手術中の出血を洗い流すために膀胱に入れる水が体内に吸収されて、電解質のバランスを崩し、吐き気や血圧低下が起こる(TUR反応という)ことだ。

 これらの難点を完全に解決したのが、平岡保紀・南大澤パオレ腎クリニック医師(日本医大名誉教授)の新内視鏡手術である。

 男一匹、そろそろ手術を受ける時期かと思案中の向きに、教授の著書『前立腺肥大症を完全に治す本』(マキノ出版=1300円)の一読を強くお勧めしたい。

 必ずやお役に立つであろう。

 南大澤パオレ腎クリニック=東京都八王子市南大沢2-2 パオレ5F 042(677)4477

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