暮らしのなかの健康法万般。赤ちゃんからお年寄りまでの病気の解説・予防・治療法。食生活、食品、サプリメント情報…など、面白くてタメになる実用エッセイ。

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アレルギー疾患

花粉症抄録

 風邪と花粉症

 ことしもまた花粉に泣かされる季節がやってきた。

 今シーズンに飛散するスギとヒノキの花粉予測は、飛散が少なかった昨春と比べると2倍程度にふえるが、過去10年間では例年並みの見込みだそう。

 折柄、インフル・風邪も流行中。


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食物アレルギー

 アレルギー疾患のうちぜんそくやアトピー性皮膚炎の患者数は、世界的に頭打ちになっているが、食物アレルギーは先進国を中心に増えている。

 ヨーロッパではシラカバの花粉症と関連する口腔(こうくう)アレルギー症候群が問題になっている。

 シラカバの花粉はバラ科の植物の花粉と似ているため、シラカバアレルギーの人が、バラ科の果物(リンゴなど)を食べると口が腫れたりする。

 アメリカではナッツ類のアナフィラキシー(過激なアレルギー症状)が大問題で、毎年50~100人が死亡している。

 日本では、厚労省が3年に1度、食物による健康被害の全国調査を行っているが、直近のそれを見ると、卵アレルギーは横ばいで、牛乳・小麦・ピーナッツのアレルギーが増えている。

 また、日本では小麦やそばのアレルギーも特徴的だ。

 子どもの食物アレルギーに、親は過剰に反応しがちだが、専門家によると、乳児のときに発症した食物アレルギーが、小学生になっても残るのは1割程度だという。


花粉症と目

 
日本気象協会によると、今春のスギ・ヒノキの花粉飛散量は例年より少なめ。

 2月中旬、「春一番」と呼ばれる南寄りの強い風と共に飛び始めて、4月末(長引くと五月の連休明け)まで飛び続ける。

 花粉症ではくしゃみなどの鼻の症状だけでなく、目の症状もつらい。

 花粉症をもつソフトコンタクトレンズユーザーの95%が、「目のかゆみ」に悩まされると、チバビジョンのインターネット調査で答えている。

 ついで「ゴロゴロ」「充血」「目やに」「涙」の順。

 コンタクトレンズを装用していると、涙の循環が悪くなる。

 ほこりや花粉、アイメークの化粧品のよごれなどが付着しやすい。

 花粉症のシーズンは、一日使い捨てタイプに切り替えたほうがよい。

「しかし、いきなり朝から夜までの長時間装用はお勧めできない。

 1日の装用時間を少しずつ伸ばしながら3日程度かけて切り替えたほうがよい。

 レンズは非イオン性のものを─。

 汚れのつきやすさがイオン性の300分の1です」

 ──と、眼科医の佐野研二先生がアドバイスしている。


花粉症の薬

「健康日本21推進フォーラム」は、花粉症の症状があり、車を運転する20~69歳の男女1000人(各500人)にインターネット調査を行った。

 結果、83.9%が花粉症の症状は車の運転に「影響する」と感じ、花粉症の薬を服用後、72.1%が「眠気」を、66.7%が「集中力や判断力の低下」を感じたと回答している。

 半面、花粉症の薬を服用後、「運転を控えた」人は53.7%、「運転した」人が43.0%。

「多くのドライバーが眠気や集中力・判断力の低下を自覚しながら、車の運転を続けている現状は、新たな社会問題といえそうです」

 ──と同フォーラム事務局は指摘している。

 実際、花粉症の薬の服用後に車を運転していて、事故を起こした(起こしそうになった)体験を持つ人も6.2%。

「眠って対向車線を走った」「玉突き事故を起こした」重大例もある。

 しかし、薬を処方された際、医師、薬剤師から車の運転について、

「説明や注意を受けた」人は34~37%。

 ここにも一つ問題があるようだ。

 インペアード・パフォーマンス

 花粉症の季節は受験シーズンとも重なる。花粉症をもつ受験生はつらいハンディキャップを負っているといえる。

 花粉症の症状がある受験予定の15~19歳の男女300人への、「健康日本21推進フォーラム」のインターネット調査を見ると──、

 94%の生徒が、花粉症の症状は勉強に「影響する」と感じ、花粉症の薬を服用後、67%が「眠気」を、50%が「集中力や判断力の低下」を感じたと回答している。

 花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)をのんだあと、知らず知らずのうちに集中力や判断力、作業効率が低下することがある。

 自分では、眠くもだるくもならないと思っていても、ミスが多くなり効率が落ちてしまう。

 抗ヒスタミン薬が、脳に移行したときに生じる「インペアード・パフォーマンス」と呼ばれる状態だ。

 ヒスタミンは、鼻や皮膚ではアレルギーを引き起こす物質としてはたらくが、脳内では、日中に眠くならないようにする、学習能力や記憶力を高める、活動力を盛んにする、といった有用なはたらきをする。

 抗ヒスタミン薬の服用後、眠くなったり、インペアード・パフォーマンスが起こるのは、脳内のヒスタミンのはたらきがブロックされるためだ。

 健康日本21の調査で、インペアード・パフォーマンスを知っていた人は、わずか4%だった。

 しかし、いまはインペアードパフォーマンスが生じない抗ヒスタミン薬もできている。

 花粉症に悩む受験生にはとてもありがたい薬なのだが、ほとんど知られていないようだ。

 お医者さんや薬剤師さんに相談して、入試を乗り切ろう。


花粉症情報サイト


 花粉症の季節が始まる。

 花粉症の有病率は人口の29.8%(鼻アレルギー診療ガイドライン09年版)というから、ざっと3000万人か。

 恐るべき数だが、さらに増加傾向にあると、専門家は一致して認めている。

 花粉症は、かつては20~40歳代の成人の疾患と考えられていた。

 近年は発症年齢が低下し、小児の花粉症の増加が問題になっている。

 花粉症とうまく付き合うには、メディカルケアとセルフケアを、車の両輪のごとく並行して徹底的に行うことだ。

 メディカルケアは、花粉が飛び始める前からの「初期療法」(発症を抑える予防薬)と、シーズン中の「対症療法」(当面の症状を抑える即効性のある薬)の二本立てになる。

 セルフケアは、自分でできる予防法。

 毎日の花粉情報をしっかりチェックし、花粉がたくさん飛ぶ日は、なるべく外に出るのを控える。

 外出のさいは、いちばん症状が出やすい目と鼻をマスクとメガネで防御する。

 表面がすべすべした素材の服を着て、帰宅したら玄関先で花粉をよくはらい、洗顔、手洗い、うがいを──。

 窓や戸のむやみな開閉は避け、こまめに部屋の掃除をしよう。

 製薬会社のサノフィ・アベンティスの花粉症情報サイト「アレルギーi」では、全国200カ所に設置した花粉センサーにより、その地域で実際に飛んでいる花粉飛散量を1時間ごとにアップする「リアルタイム花粉レポート」を行っている。

 同サイトの「お医者さんに相談しよう!」のコーナーでは、病院で治療を受けるメリットや治療の流れを紹介。

 全国17万カ所の医療施設の中から花粉症を治療できる最寄りの医療施設を検索できる。



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